薬剤師の将来性…変化するフィールドとその未来像

薬剤師の将来性を考える上で大事なことは、薬剤師不足の現状です。前述のとおり、今それぞれの医療現場で薬剤師不足の問題は深刻化しています。

特に、病院では病棟に薬剤師が配置されたことで、その仕事内容が大きく変わっており、できることが増えた分、必要人員自体が増えてきています。

例えば、今まで看護師の仕事だった輸液の調整や服用薬のセット。実際に患者様に点滴を入れたり、薬を飲んでもらうのは看護師の仕事ですが、コンプライアンスのチェックなどで薬剤師が介入することも増えてきています。

診療報酬に薬剤師の病棟への配置時間が関係するようになった時点で、必然的に病棟での業務に立ち入れるようになってきているのです。

これまで薬剤師にとって病院は門戸が狭く、入りたくても入れない職場という立ち位置でした。

しかし、今、そんな病院に就職しやすくなっているのです。これまでは絶対にありえなかったような、調剤薬局に就職した薬剤師が転職により病院に勤める、なんてことも。

将来性を考え、薬剤師として更に知識を増やし、患者様と触れ合う時間を増やし、常に医療現場の最先端に立ちたいのならば、今がチャンスとも言えるでしょう。

薬剤師の将来性に明るい話題として病院への就職のチャンスが広がっていると前述しましたが、実際に病院と薬局それぞれのメリットはどこになるのでしょうか。

病院の薬剤師は様々な立場の職員と共に働き、また様々な患者様に触れることで知識と見識を高めることができます。

それにより、薬剤師として、医療人として常に進化していくことができますし、薬剤部長ともなれば、報酬面でも将来性に大きな期待ができるでしょう。

しかし、将来性があるとは言っても、入りたてからある程度物になるまでは薄給で激務に耐えなければなりません。

逆に薬局薬剤師の場合、初任給は恵まれているものの、将来的にお給料が頭打ちになる可能性が高く、将来性を考えると病院の上層部や各企業のトップとは生涯年収で劣ることのほうが多いでしょう。

しかし、だからといって安易に病院への就職が絶対的理想とはなりません。例えば、女性の場合、将来性を考えて病院に就職しても結婚・妊娠などで退職してしまってはお給料がまだ上がらないうちに家庭に入ることになってしまいます。

また、財団が所有する病院と公的病院では、お給料だけでなくメーカーからの物資等が受け取れず、結果的にあまり得をしていない場合もあります。

あくまで就職先は自分の将来を見据えながら慎重に選ぶ必要があるでしょう。

薬剤師の将来性をしっかりと考えて転職することが、今のあなたには求められているということをお話してきました。

高齢化が進む日本では、これからますます医療機関の需要は高まり、また、職員の確保が大きな課題となってくると考えられます。

しかし、そうして医療機関が乱立した時、選ばれる医療機関である必要も出てきます。

これまでは大病院から独立してクリニックを建てるドクターと薬局が組み門前薬局を建ててきました。

それにより店舗を拡大させている薬局チェーンは数多く存在します。

しかし、これからはそんなクリニックと薬局のあり方も変わってくるでしょう。

面分業が進み、医療モールなども整備されることで混みあう門前薬局よりもかかりつけ薬局へ、といった流れができてくるでしょう。

もちろん、お薬手帳の電子化や、行政との連携で病院・薬局が繋がるような都市構想もありますので、そうなってくればまた話は変わってきます。

しかし、これからの医療業界は姿を刻々と変えていくこと必定。

先見の目を備えながら、今自分がいる医療機関や会社が生き残っていけるのか、そんな将来性を見据えたビジョンを持つことが必要です。

もしもビジョンが見えないのならば今のうちに転職をするのもひとつの方法といえます。

当サイトの薬剤師転職サイトランキングを上手に利用して、薬剤師転職サイトから将来性をしっかりと吟味していきましょう。